駿河湾サンゴ回復の兆し 20年にわたる保全活動

内浦湾のエダミドリイシの群落。約5千平方メートルの大群落が消滅しかけたが、徐々に回復してきている=21日、沼津市久連沖、水深8メートル

 静岡県の駿河湾で一時期、消滅しかけたサンゴ「エダミドリイシ」の群落が約20年にわたる保全活動のかいあって、回復の兆しを見せている。21日、研究者らの定期調査に同行すると、19度の水温の中、黄緑色の枝状に茂る群落を青い小魚が泳いでいた。

 駿河湾の北東部に位置する沼津市の内浦湾久連沖約100メートル、水深5〜8メートルの一帯は、硬い骨格を持つ造礁性サンゴの北限分布域とされる。

 1991年に環境庁(当時)の調査で発見された時には約5千平方メートルの大群落だったが、96年の寒波で水温が10度近くまで下がると半減した。


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