介護負担拡大先送り 高齢者への影響に配慮

 政府が検討してきた介護保険制度改正案の大枠が12日固まった。介護サービス利用者の自己負担(1〜3割)に関し、2割の対象者拡大を先送りする。膨張する介護費の抑制に向け、対象者拡大の是非が焦点となっていた。「生活に深刻な影響を与える」と訴える高齢者らに配慮した。

 自己負担の割合は2000年に制度が始まってから所得水準に関係なく1割が続いた。15年8月から年収280万円以上(単身で年金収入だけの場合)の人は2割とし、このうち現役並みに所得が高い人は18年8月から3割になった。だが2〜3割負担の対象者は限られ、1割負担が利用者の90%超を占めている。


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