富山のクマ被害、過去最悪ペース 20人、積雪まで注意

2012年8月、富山市有峰で撮影されたツキノワグマ(自然博物園ねいの里提供)

 各地でクマの出没が相次ぐ中、富山県では6日までに20人と、過去最悪のペースで人的被害が出ている。冬眠を前に、餌のドングリが少ないことが原因とみられ、隣の新潟県でも市街地で4人が襲われるなど被害が多発。生息域の積雪が深くなるまで出没する可能性があり、専門家は「街中でも安心しないで」と注意を呼び掛ける。

 環境省によると、東北や中部地方を中心に被害を出しているのはツキノワグマで、本州と四国に分布。北海道でのヒグマ被害を含め、本年度の全国の人的被害は10月末までの速報値で116人。昨年度の53人の倍以上で、過去10年で最多の2010年度の150人に迫る勢いだ。


  • LINEで送る