使用済みMOX燃料初取り出しへ 行き先なく原発で長期保管か

輸送容器から取り出され、使用済み核燃料プールに移されるMOX燃料(中央下)=2017年9月、福井県高浜町の高浜原発

 プルサーマル発電をしてきた四国電力伊方原発3号機(愛媛県)と関西電力高浜3号機(福井県)で、使い終わったプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料が取り出されることになった。伊方は12月下旬、高浜は来年1月上旬に始める定期検査で原子炉から出す。プルサーマルで使用済みMOX燃料の取り出しは初。両社が30日までに明らかにした。

 政府や電力会社は、「核燃料サイクル」の一環として、普通の原発でMOX燃料を燃やすプルサーマルを進めている。使用済みMOX燃料も再利用する構想だが、再処理できる施設がなく行き先は未定のため、原発で長期保管される可能性が高い。


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