首里城火災に文化人から悲痛の声 「沖縄の誇りそのものだった」

火災で正殿などが焼失した首里城(31日午後2時50分)。下は2012年10月の様子=那覇市(共同通信社ヘリから)

 火災で主要な建物が全焼した首里城。琉球王国の歴史や文化を今に伝える文化遺産の焼失に、沖縄ゆかりの文化人からは悲痛な声が上がった。

 両親が沖縄出身で、琉球文化復興に尽力した人々を取材したノンフィクション「首里城への坂道」などで知られる作家の与那原恵さん(61)は、取材で那覇市に滞在中だった。現場近くに駆け付けたが「見慣れた風景が崩れ落ち、焼け焦げた臭いが漂い、胸がつぶれそうだった」という。

 沖縄初の芥川賞作家の大城立裕さん(94)によると、首里城は沖縄県民の「誇りそのもの」だった。「沖縄県民にとっての最大の象徴が失われてしまった」と肩を落とした。


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