皮下の血管、鮮明に可視化 奈良先端大、診断に応用も

皮下の血管の様子を可視化する技術を説明する奈良先端科学技術大学院大の久保尋之助教=29日午後、奈良県生駒市

 顔や手足などの皮下の血管の様子を、リアルタイムで鮮明に可視化する技術を開発したと、奈良先端科学技術大学院大(奈良県生駒市)の久保尋之助教(画像情報処理)らのチームが29日発表した。

 注射や点滴の際、太っていたり血管が細かったりして目視で見つけにくい高齢者や子ども、肥満者の血管の確認や、足の血管がこぶのように膨らむ下肢静脈瘤の診断などへの応用が期待される。

 チームによると、肌に光を照射すると大半は肌表面で反射するが、一部は肌内部を通過し散乱する。今回は光源のプロジェクターとカメラのタイミングを工夫した結果、散乱光のみを捉えることに成功した。


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