滋賀の元看護助手、再審無罪へ 呼吸器外し、検察新たな立証せず

記者会見を前に笑顔を見せる西山美香さん(左)。右は井戸謙一弁護団長=23日午前、大津市

 滋賀県東近江市の湖東記念病院で2003年、人工呼吸器を外して男性患者=当時(72)=を殺害したとして殺人罪で懲役12年が確定し、服役後に再審開始が決まった元看護助手西山美香さん(39)の再審公判で、検察側が新証拠による立証をしない方針を書面で示したことが23日、分かった。弁護団が同日記者会見し、明らかにした。西山さんは無罪となる公算が大きくなった。

 捜査関係者や弁護団によると、検察側は従来の証拠に基づき有罪主張自体は維持するとみられる。ただ弁護団の無罪主張に積極的に反論せず、有罪の根拠となった自白調書を再審公判で引き継ぐかは、裁判所の判断に委ねるという。


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