マイナス利回り債券1600兆円 年金基金、生保が運用難

 【ワシントン共同】国際通貨基金(IMF)は16日公表した世界金融安定報告で、マイナス利回りの債券の規模が日本や欧州など世界で15兆ドル(約1600兆円)に上っていると指摘した。世界的な金融緩和のために金利低下圧力が高まり、利回りがマイナス圏になった債券が増えた。

 IMFは「運用難に直面した年金基金が未公開株や不動産といったリスクが高い資産への投資を増やしている」と分析。生命保険会社も同様の問題を抱え、今後の金融危機の衝撃を増幅する恐れがあると警告した。

 米中貿易摩擦や世界経済減速を背景に、日銀や欧州中央銀行のマイナス金利政策が長期化している。


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