「私は日本人」念願の祖国へ サハリン残留、75歳ろう者

自らを日本人だと訴えるロシア国籍のヒラヌマ・ニコライさん=2018年9月、ロシア・ユジノサハリンスク(提供写真・共同)

 戦前多くの日本人が暮らしていたロシアのサハリン(旧樺太)で昨年、自らを日本人だと訴えるロシア国籍のろう者の男性(75)が見つかった。10代で戸籍関連の書類を見て気付いたが、両親に出自を問う機会を逃し、障害もあって日本政府の帰国事業の情報を得られなかったという。男性は18日、NPO法人の支援で、念願の「祖国」に向かう。

 国内外のろう者の自立支援などに取り組むNPO法人「UPTAIN(アップティン)」(東京)によると、男性はサハリン南部のコルサコフ(旧大泊)で暮らすヒラヌマ・ニコライさん。1944年に同南部のゴルノザボーツク(旧内幌)で生まれた。


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