スパコン「京」幕下ろす 世界一計算速度、運用7年

スーパーコンピューター「京」のシャットダウンの式典。右端は理研の松本紘理事長=30日午後、神戸市

 生命科学や医療、防災、宇宙などさまざまな分野の発展に活躍した理化学研究所計算科学研究センター(神戸市)のスーパーコンピューター「京」の電源が30日、落とされ、本格稼働から約7年間の運用に幕を下ろした。世界一の計算速度を記録、最先端の研究に大きく貢献した。解体後、京の100倍の速度を目指す後継の「富岳」が2021年ごろの運用を予定、新世代へ移行する。

 京の計算能力は毎秒1京510兆回。06年、政府が主導し約1110億円かけ開発がスタート。大手メーカー数社が計画に参加したが業績悪化を理由に撤退し、製造は富士通が単独で担当した。


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