年金、30年後2割目減り 「現役収入50%」維持

公的年金の長期見通しを試算する財政検証結果の公表を受け、取材に応じる根本厚労相=27日午後、厚労省

 厚生労働省は27日、公的年金の長期的な給付水準を5年に1度試算する財政検証の結果を公表した。少子高齢化を受け、標準的なケースで約30年後にモデル世帯の年金の実質的な価値は現在の65歳と比べ2割近く目減りする。基礎年金(国民年金)部分に限ると約3割低下。現役世代の平均手取り収入に対する年金受給額の割合「所得代替率」は現在の61・7%から50・8%で下げ止まる。政府は「代替率50%維持」を掲げており、経済成長が見込めれば制度は持続可能と示した形だ。


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