2019年8月7日 19:21 | 無料公開
壁画を観察する専門家=7日午後、奈良県明日香村
文化庁などは7日、奈良県明日香村で修復作業中の高松塚古墳壁画(国宝)を、考古学や美術史学など各分野の専門家に特別公開した。修復は本年度中に完了する予定で、専門家からは今後の保存や公開に向けた課題も指摘された。
参加したのは日本考古学協会など9団体の計16人。「飛鳥美人」で名高い女子群像などが描かれた石材が並ぶ作業室内にマスクを着けて入り、熱心に観察した。
古代学研究会代表の森岡秀人さん(67)は、1972年の発掘に参加し、石室内で見た極彩色の情景を鮮明に覚えている。報道陣の取材に「当時より鮮やかさは劣る。白いフィルターがかかっているよう」と話した。