深海の巻き貝絶滅危惧種に 海底資源開発を懸念

インド洋に生息するスケーリーフット(海洋研究開発機構提供)

 海洋研究開発機構は22日、インド洋に生息し、体の一部が無数のうろこで覆われた珍しい巻き貝「スケーリーフット」が国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで絶滅危惧種に指定されたと発表した。海底資源開発で生息環境が乱される懸念があるため指定されたという。

 スケーリーフットは2001年に米国の研究者らが発見。インド洋の水深約2500メートルにある3カ所の熱水域でのみ生息が確認されており、機構は生態を調べるなど調査に貢献してきた。

 生息域の周辺は金属硫化物の鉱床が広がっている可能性が高く、各国が海底開発に向けた調査を進めている。


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