高校教科書「優性・劣性」改めて 学術会議「顕性・潜性」を提言

 日本学術会議は9日、高校生物の教科書で遺伝の法則の「優性・劣性」という表現を「顕性・潜性」と改めるよう提言する報告書をまとめたと発表した。遺伝の特徴が現れやすいかどうかを意味する用語だが、優劣があると誤解される恐れがあるため。「出版社は教科書の用語使用の指針としてほしい」としている。

 2017年に日本遺伝学会が同様の決定をしており、学術会議も対応を検討。「呼び替えを歓迎、許容する流れができつつある」と判断した。ただ中学校では依然として「優性・劣性」で教えているため、混乱を防ぐため、当面は「優性・劣性」も別名として残す。


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