病害虫のガ、全国調査へ 鹿児島の農地で拡大

ツマジロクサヨトウの幼虫(植物防疫所ホームページより)

 農林水産省は9日、イネやトウモロコシに寄生する病害虫のガ「ツマジロクサヨトウ」の幼虫が日本で初めて確認されたことを受け、発生した鹿児島県以外に、全国で調査することを発表した。同県では新たに枕崎市や徳之島など計53の農地で幼虫が確認された。農水省は農薬の購入や散布に対しての緊急支援を決め、作物ごとの防除マニュアルも近く作成する。

 このガは南米や北米の熱帯地域が原産で、近年アフリカやアジアで急速にまん延。幼虫が農作物の葉や実を食い荒らし、アフリカではトウモロコシ生産が大きな打撃を受けた。

 3日に南九州市の飼料用トウモロコシに寄生しているのが初めて確認された。


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