ヨウ素剤配布「40歳未満」撤回 規制委改正案で市民団体が訴え

安定ヨウ素剤の事前配布などに関し市民団体などが開いた集会=28日午後、東京都千代田区

 原発事故の際に甲状腺被ばくを防ぐ安定ヨウ素剤の事前配布対象者を原則40歳未満とした原子力規制委員会の配布マニュアル改正案を巡り、市民団体などが28日、東京都内で集会を開き「40歳以上でも被ばくのリスクがある」として年齢制限の撤回を訴えた。

 安定ヨウ素剤は現在、原発の半径5キロ圏の全住民を中心に自治体が事前配布している。規制委は今月、世界保健機関(WHO)による指針を参考にするなどして年齢制限を付けた改正案を了承し、6月にも正式決定する方針だ。

 年齢制限撤回の訴えに対し原子力規制庁の担当者は「40歳以上でも希望者には事前配布する」と述べ理解を求めた。


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