貴景勝の再出場、懸念の声も 協会幹部、異例の決断に

御嶽海(奥)を寄り切った一番で右膝を負傷した貴景勝=15日、両国国技館

 大相撲夏場所7日目の18日、右膝負傷で5日目から休場しながら8日目(19日)からの再出場を決めた東大関貴景勝(22)=本名佐藤貴信、兵庫県出身、千賀ノ浦部屋=に対し、日本相撲協会幹部からは異例の決断に懸念の声も聞かれた。

 大関以上の再出場は2003年初場所の横綱貴乃花以来。尾車事業部長(元大関琴風)は「出てくる勇気はすごいが完治しているということはあり得ない。吉と出るか凶と出るかだ」と心配する。自身も現役時代は膝に大けがを負い幕内から幕下に転落した経験がある。「これ以上悪くならず千秋楽まで元気に相撲を取ってくれることを祈っている」と神妙な面持ちだった。


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