佐藤春夫の命日に業績しのぶ 和歌山で「御供茶式」

佐藤春夫の業績をしのび営まれた「御供茶式」=6日、和歌山県新宮市

 和歌山県新宮市出身の作家、佐藤春夫(1892〜1964年)の業績をしのぶ毎年恒例の「御供茶式」が命日の6日、新宮市の熊野速玉大社境内にある佐藤春夫記念館であり、関係者約50人が出席した。

 佐藤は東京都文京区の自宅でラジオ番組の収録中、心筋梗塞で死去。その後、住居が移築され、89(平成元)年に記念館として開館した。

 茶道に造詣が深く、式では、詩を朗読する佐藤の録音の声が流れる中、地元の茶道愛好家らが遺影に茶を供えた。辻本雄一館長(73)は「平成から新しい時代へ業績を伝えていきたい」とあいさつした。


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