2019年4月9日 17:21 | 無料公開
探査船「ちきゅう」で採取した海底の岩石について説明する、海洋研究開発機構高知コア研究所の広瀬丈洋グループリーダー=9日午後、静岡市
南海トラフで繰り返す巨大地震の仕組みを調べるため、海洋研究開発機構の探査船「ちきゅう」で紀伊半島沖の海底を掘削調査した研究グループが9日、静岡市の清水港に停泊中の船内で、採取した岩石の一部を公開した。
ちきゅうは、陸のプレートの下にフィリピン海プレートが沈み込む地帯周辺を調査。海底下約2800メートルの地層で採取した岩石の状態から、付近ではプレートが沈み込む方向と異なる方向に力が加わっていることが分かったという。
当初はマグニチュード8級以上の巨大地震を発生させる断層があるとされる海底下約5200メートルでの採取を目指していたが、作業が難航し断念した。