厚労省、無料宿泊所に設備基準 貧困ビジネス排除狙い

厚生労働省

 生活保護費を搾取する「貧困ビジネス」を排除するため、厚生労働省は生活困窮者が利用する無料・低額宿泊所の設備や運営方法に最低限の基準を設ける。有識者検討会で議論を進めており、7月までに法的拘束力のある省令を制定し、2020年4月に施行する予定だ。

 厚労省によると、無料・低額宿泊所は18年7月末時点で569カ所あり約1万7千人が利用。1年以上の滞在者が多い。民間賃貸物件への入居を拒まれやすい単身高齢の利用者が目立つ。

 18年1月には生活困窮者らの自立支援を掲げる札幌市の共同住宅で11人が死亡する火災が起きたが、現在は設備に関する指針はあるものの拘束力がない。


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