サーロー節子さん、法王と対面 「原爆の火」ランプで核廃絶訴え

ローマ法王フランシスコ(右)の手を握るサーロー節子さん=20日、バチカン(AP=共同)

 【バチカン共同】ノーベル平和賞授賞式で被爆者として初めて演説したカナダ在住のサーロー節子さん(87)は20日、バチカンでローマ法王フランシスコの一般謁見に参列し、核兵器廃絶の重要性を訴えた。同席したNPO法人関係者は、福岡県八女市にある広島原爆の「残り火」の火種を移したランプを持参。広島、長崎での悲劇を繰り返さないようにとの願いを込め、法王に火を吹き消してもらったという。

 サーローさんは謁見後に共同通信の取材に応じ、核兵器禁止条約に日本が参加していないことに言及。「法王の平和に向けた強い言葉で日本政府を動かしてほしい。それが被爆者の願いだ」と強調した。


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