目取真さん拘束、国に賠償命じる 那覇地裁、辺野古抗議の逮捕違法

那覇地裁での判決後、記者会見する芥川賞作家の目取真俊さん(中央)=19日午前、那覇市

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設への抗議活動に関連し、不当な身柄拘束や逮捕があったとして、沖縄県在住の芥川賞作家目取真俊さん(58)が国に120万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、那覇地裁は19日、海上保安庁が米軍から身柄を引き受けるのが遅れたことと逮捕を違法と判断し、8万円の支払いを命じた。

 平山馨裁判長は、国内の捜査機関は米軍から速やかに容疑者の身柄を引き取る必要があるとし、米軍は今回、身柄拘束から3分後には海保側に通知していたと指摘。「引き取りが遅れたことに合理的な理由はない。緊急逮捕も、注意義務違反があるため違法だ」と述べた。


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