初期宇宙のブラックホール発見 83個、形成過程に新たな謎

クエーサーと呼ばれる巨大ブラックホールの想像図。中心から上下に高温のガスが噴出している(松岡良樹さん提供)

 愛媛大などの国際チームは13日、米ハワイ島にある国立天文台の「すばる望遠鏡」を使った観測で、約130億年前の初期の宇宙に存在した巨大ブラックホールを83個発見したと発表した。それぞれの重さは太陽の1億倍ほどあるという。

 ブラックホールは通常、寿命を終えた星の残骸が、周囲の物を吸い込みながら約10億年かけて巨大になると考えられている。今回見つかったのは宇宙誕生から8億年ほどしかたっていない時代のもので、なぜこれほど初期の宇宙に形成されたのか謎が浮上している。

 研究を主導した愛媛大の松岡良樹准教授は「さらに遠くの古い宇宙を観測し形成過程に迫りたい」と話した。


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