東電「責任ない」認められない 福島県の被災者から怒り

 東京電力福島第1原発事故を巡り、業務上過失致死傷罪で強制起訴された東電旧経営陣3人の最終弁論に、福島県の被災者からは12日「責任がないなんて認められない」と怒りの声が上がった。

 避難区域が残る富岡町の無職阿部勝子さん(78)は「覚悟を持って『原発は安全だ』と説明してきたんじゃないのか」と語気を強めた。9回の引っ越しを経て町の公営住宅に入ったが、以前のような近所付き合いはなく「8年間何もいいことはなかった」と振り返る。禁錮5年の求刑には「私たちは一生苦しまなきゃいけないのに軽すぎる」と疑問を投げ掛けた。


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