原子力規制委員長が訓示 「疑問に声上げる義務」

職員に訓示する原子力規制委員会の更田豊志委員長=11日午前、東京都港区

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故から8年となった11日、原子力規制委員会の更田豊志委員長は、東京都内の原子力規制庁で職員約330人に訓示し「事故に対する反省と教訓は規制委、規制庁の原点だ。疑問やおかしいと思ったことには声を上げる義務がある」と述べた。

 第1原発事故を検証した国会事故調査委員会は報告書で、当時の規制当局が東電の「とりこ」だったと批判。経済産業省から原子力安全・保安院を分離するなどして規制委と規制庁が2012年9月に発足した。

 第1原発の廃炉については「困難な廃炉作業の規制と地域のモニタリングとが重要な責務だ」と指摘した。


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