IHI、不正検査211件 内部告発を見過ごし、安全性軽視

不正を確認し、記者会見で謝罪するIHIの満岡次郎社長(左)ら=8日午後、東京都内

 IHIは8日、民間航空会社から受託しているエンジン整備の無資格検査問題で過去2年分の記録を調べた結果、211件の不正を確認したと発表した。不正は少なくとも2017年1月から続いており、18年4月に内部告発があったが見過ごされた。人員不足が背景となった可能性もある。航空機エンジンの整備で求められる安全性が軽視され、品質管理体制が厳しく問われそうだ。

 満岡次郎社長は会見し「航空会社など関係者にご迷惑とご心配をお掛けし、深くおわびする」と謝罪した。IHIは国土交通省認定のエンジンを対象に計4万件の検査記録を調べ、各国の航空局やエンジン製造会社に不正を報告した。


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