京大、iPS移植の拒絶反応抑制 ゲノム編集で成功

ゲノム編集したiPS細胞(京都大の堀田秋津講師提供)

 人工多能性幹細胞(iPS細胞)の移植で起きる拒絶反応を抑えることに、遺伝子を操作するゲノム編集技術で成功したと、京都大の堀田秋津講師(幹細胞遺伝子工学)のチームが7日付の米科学誌電子版に発表した。マウスを用いた実験成果。将来、iPS細胞を利用した再生医療の普及に役立つとしている。

 チームはクリスパー・キャス9というゲノム編集技術を使い、iPS細胞の遺伝子を部分的に壊した。

 このiPS細胞から血液細胞を作り、マウスに移植して1週間観察。すると、いずれも免疫細胞のキラーT細胞とナチュラルキラー細胞からの攻撃が回避され、拒絶反応を大きく抑制できた。


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