弁護士刺殺、秋田県が上告へ 警官過失認定の判決を不服

津谷裕貴さんの刺殺を巡る訴訟の控訴審判決が言い渡された仙台高裁秋田支部の法廷=13日

 秋田市で2010年、弁護士津谷裕貴さん=当時(55)=が自宅で男に刺殺された事件を巡り、現場にいた警察官の過失を認定し秋田県にも損害賠償を命じた仙台高裁秋田支部の控訴審判決を不服として、県側が上告する方針を固めたことが19日、関係者への取材で分かった。

 高裁支部は13日、「警察官が現場で適切に対応すれば、殺害には至らなかった」として、男だけに賠償を命じた一審秋田地裁判決を変更し、県と男に計約1億6480万円の賠償を命じた。遺族は上告しない方針。

 控訴審判決などによると、男は津谷さんの自宅に侵入。警察官が津谷さんを侵入者と取り違えているうちに、刺殺した。


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