2019年2月18日 18:22 | 無料公開
記者会見する慶応大の岡野栄之教授(左)と中村雅也教授=18日午後、東京都新宿区
人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使った脊髄損傷治療の臨床研究が厚生労働省に了承されたことを受け、慶応大は18日記者会見を開き、今年の秋から冬にかけて患者の募集を始める方針を明らかにした。負傷後2〜4週間の亜急性期の患者を対象としており、条件に合った患者が現れれば治療を実施する。
脊髄損傷の患者は国内に10万人以上いるとされるが、大半は損傷から時間が経過した慢性期の患者で、今回の治療の対象とならない。手術を担当する中村雅也教授(整形外科学)は「2〜3年以内には慢性期の患者でも安全性や有効性を確かめたい」と話した。