2019年2月13日 14:36 | 無料公開
松本城近くで発掘された寛永通宝。未完成品や失敗品で、研磨されていない状態(長野県松本市教委提供)
長野県松本市の国宝・松本城近くのビル建設現場の発掘調査で、江戸時代の代表的貨幣「寛永通宝」の未完成品や鋳造に使われた道具などが見つかり、16日から松本市時計博物館で一部が公開される。3月3日まで。松本藩では幕府から鋳造が許されており、現場付近一帯が鋳造所だった可能性がある。
松本市教育委員会によると、発掘調査は2015年8月〜16年9月。失敗した寛永通宝など9点、溶けた金属を鋳型に注ぐ「るつぼ」約30個分の破片などが見つかった。
寛永通宝は1636(寛永13)年から幕末まで造られたとされ、松本藩では初期の1637〜40年に鋳造されたとの文書が残っている。