2019年2月8日 20:52 | 無料公開
鬼の面「顰」(左)。裏側には「容堂居士」の署名があった(宮本圭造教授提供)
英国・大英博物館などにある能面5点は、江戸幕府に大政奉還を進言した土佐藩主山内容堂が所有していたものだったことが宮本圭造法政大能楽研究所教授の調査で確認されたことが8日分かった。
宮本教授によると、能面が海外に流出していたことは分かっていたが、山内容堂のものと特定できたのは初めてという。能面に「容堂居士」の署名があった。
今回の調査で特定した能面は、口を大きく開いてにらむ鬼の面「顰」など5点。顰は美しい姫が鬼に変身する演目「紅葉狩」などに使われ、大英博物館が3面、ビクトリア&アルバート博物館が2面を所有していた。