津波に耐えた閖上の桜、福岡に 豪雨復興願い植樹式

福岡県朝倉市松末地区住民らの手で旧松末小グラウンドに植樹される「なとり復興桜」の苗木=8日午前

 東日本大震災で津波被害に遭った宮城県名取市・閖上地区の桜の木から育てた苗木3本が九州北部の豪雨で被災した福岡県朝倉市に贈られ、8日植樹式が開かれた。関係者は「復興の思いを共有したい」と願う。

 植樹式は、豪雨で校舎が被災し、統合で廃校となった旧松末小のグラウンドで開催。林裕二朝倉市長や市民約40人は、復興への願いを込め、スコップで丁寧に植えた。

 苗木は、閖上地区の復興のシンボルにしたいと、地元住民や専門家らが「なとり復興桜」として育成を続けており、今回初めて宮城県外に贈った。

 林市長は「にぎわいを取り戻すため、復旧、復興をしっかりと進めたい」と述べた。


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