勤労統計不正、13年には認識か 当時の担当課長、上司に報告せず

 毎月勤労統計の不正問題で、厚生労働省の2013〜15年当時の担当課長が、不正な抽出調査が行われていると気付いていたことが3日、関係者への取材で分かった。しかし元課長は本来の全数調査に戻すことはなく、上司や総務省にも報告していなかった。

 元課長が在任中の14年には、翌15年調査分の調査手法を示したマニュアル(要領)から不正に関する記述を削除した。特別監察委員会もこの事実を把握しているが、1月22日に公表した報告書では聴取内容を基に「元課長に隠す意図はなかった」と結論付けた。いつから不正が認識されていたかは明らかになっていなかった。


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