作家堀田善衛さん幻の原稿発見 終戦翌年、中国で発表

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堀田善衛さん

 終戦直後の上海でごく短期間、日本人居留民向けに発行された日本語雑誌「新生」が、中国国家図書館と米国議会図書館に所蔵されているのを北京外国語大の秦剛教授(日本近代文学)が確認、作家の堀田善衛さん(1918〜98年)の全集未収録の原稿が掲載されているのを見つけた。

 雑誌の存在は2008年に出版された堀田さんの日記でも触れられているが、日本の国立国会図書館も実物は所蔵していない。原稿は戦争による無数の死とどう向き合うのかを異郷で粘り強く思考する内容で、後に戦後文学の旗手となった堀田さんの原点といえる。

 雑誌には武田泰淳の全集未収録の原稿も載っていた。