本州最南端・潮岬で火祭り 夕闇に幻想的な炎

和歌山県串本町の潮岬で行われた、芝生を焼いて春を呼ぶ火祭り=26日夕

 本州最南端の和歌山県串本町の潮岬で26日、約10ヘクタールの広大な芝生を焼いて春を呼ぶ火祭りが行われた。炎が夕闇に浮かび上がる幻想的な光景に約3千人の観光客らが見入った。

 午後5時半ごろ、県立串本古座高の弓道部員が2班に分かれて小高い丘から火矢を放って点火すると、観光客から拍手が起きた。古い芝を焼いて害虫を駆除し、新芽の生育を促すための行事で、現在は「本州最南端の火祭り」としてイベント化されている。

 毎年訪れている同県那智勝浦町の主婦(65)は「いつもより風が強くて焼けるのが早かった。日が暮れる中、芝が焼けていく様子がきれい」と話した。


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