富雄丸山古墳は大王墓級、奈良 直径109メートル

富雄丸山古墳の発掘調査で出土した、鍬形石に合致する可能性の高い破片=23日午後、奈良市

 国内最大の円墳とされる富雄丸山古墳(奈良市、4世紀後半)で、墳丘の直径は約109メートルで、平たん面は幅が最大8・8メートルと他の円墳に比べて広いことが分かり、奈良市教育委員会が23日、発表した。市教委の担当者は「平たん面が広いのは前方後円墳の大王墓と類似しているが、身分などの理由で前方後円墳を造ることが認められなかったのでは」としている。

 市教委によると、今回の発掘調査で、墳丘の裾部分を確認し、直径を推定した。墳丘は3段構造だが、1、2段目にある平たん面は幅が最大8・8メートルだった。平たん面の中心部分には円筒埴輪が並んでいたことも分かった。


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