宮城の名産「雄勝石」、酒器に 英博物館が収蔵、復興弾み

「雄勝石」を使った酒器

 東日本大震災の津波で被災した宮城県石巻市雄勝地区の名産「雄勝石」を使って県内の地場企業などが酒器を開発し、独特の黒い光沢や精密な加工技術が評判となって英国の博物館に収蔵されることが決まった。地元の関係者は「世界に通用する工芸品としてアピールし、復興につなげたい」と意気込む。

 酒器は「雄勝の濡れ盃」との名称で、平らな杯(直径約10センチ)とぐい飲み(同5センチ)の2種類をロンドンのビクトリア・アンド・アルバート博物館に寄贈した。

 雄勝石は、すずりやスレートに使われることが多い。杯は薄い部分で2ミリほどにまで切削、研磨し、現代的なデザインに仕上がった。


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