胎児性水俣病患者の企画展始まる 被害訴えの歩み、熊本

水銀被害の撲滅を訴えてきた自身の歩みを紹介する企画展を訪れた胎児性水俣病患者の坂本しのぶさん=19日午後、熊本県水俣市の市立水俣病資料館

 胎児性水俣病患者の坂本しのぶさん(62)が半世紀近くにわたり欧州などで水銀被害の撲滅を訴えてきた歩みを、写真や映像で紹介する企画展が19日、熊本県水俣市の市立水俣病資料館で始まった。5月6日まで。入場無料。

 坂本さんは15歳だった1972年、国連人間環境会議の関連イベントで被害を訴えるため、スウェーデン・ストックホルムを訪問した。2017年にスイス・ジュネーブで開かれた「水銀に関する水俣条約」の第1回締約国会議で演説。「水銀のことをちゃんとしてほしい」と呼び掛けた。

 会場には、ストックホルムを母親らとデモ行進した様子を伝える写真などが展示されている。


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