大学の「砂防」研究者24%減 10年超で、人材不足懸念

大学の砂防研究者の推移

 土石流や崖崩れから人家や道路を守る「砂防」を大学で研究する教員が、2007〜18年で24%減り47人となったことが9日、国土交通省の調査で分かった。学生らが研究環境の悪化などで他分野や民間企業に流出しているためだ。同省は深刻な土砂災害が多発する中、復旧や再発防止の中核を担う人材が不足しかねないと懸念。だが対策の妙案は浮かんでいない。

 砂防は主に大学の農学部に研究室が設置され、土砂災害の原因究明や防止・軽減策に取り組む。同省によると、07年4月時点で専攻する助教、准教授、教授の合計は25大学で62人だったが、18年4月には23大学の47人に減少した。


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