中国、金融緩和で巨額資金供給 貿易摩擦激化で景気下支え

北京の中国人民銀行=2018年11月(共同)

 【北京共同】中国人民銀行(中央銀行)は4日、金融機関から強制的に預金の一定割合を預かる預金準備率を1・0%引き下げる金融緩和措置を発表した。市場に1兆5千億元(約24兆円)の資金を供給する効果があるとしている。米中貿易摩擦の激化などで経済に下押し圧力が強まる中、巨額の資金供給で景気を下支えする狙い。

 金融機関から預金の一定割合を預かる預金準備率を引き下げると、金融機関が企業などに貸し出せる資金量が増える。預金準備率引き下げは貸出・預金基準金利の調整と並ぶ中国の金融政策の柱となっている。

 世界経済の減速懸念が強まる中、株式相場の底割れを阻止する思惑もある。


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