教育学者の大田尭氏が死去 家永裁判支援、元都留文科大学長

 多くの人と対話を重ねて「教育とは何か」を問い続けた教育学者で、東京大名誉教授の大田尭(おおた・たかし)氏が23日午後9時58分、老衰のため自宅で死去した。100歳。広島県出身。葬儀・告別式は近親者で執り行った。

 「教育は命と命が響き合うアートだ」が持論で、学習権を憲法の生存権の中に位置付ける独自の理論を構築した。教科書検定の違憲性を訴えた家永教科書訴訟など、教育の本質を問う裁判にも関わった。

 都留文科大学長や日本教育学会会長を歴任。「教育とは何か」「大田尭自撰集成」など著書多数。本人の活動を追った記録映画「かすかな光へ」が各地で自主上映された。


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