「未来のミライ」DVD化 細田守監督の最新アニメ

「小さな子どもの成長に関わることは、人間の人生において、とても大きな示唆があると思う」と話す斎藤優一郎さん

 細田守監督の最新アニメ映画「未来のミライ」がブルーレイ、DVD化されるのを前に、斎藤優一郎プロデューサーがインタビューに応じた。「日本の片隅にある小さな家の中で起きる、子どもの成長とそれを取り巻く家族の話を淡々と描いた。誰でも楽しめる作品です」とアピールした。

 主人公は甘えん坊の4歳の男の子くんちゃん。妹ミライちゃんの誕生で、両親に構ってもらえなくなり、妹を疎ましく思っている。

 映画製作のきっかけは、細田監督に2人目の子どもが生まれ、親の愛情を奪われたと感じた上の子が床を転げ回る姿に、人間の本質を見たことだったという。

 くんちゃんは、自分より年上のセーラー服姿のミライちゃんと出会い、時を超えた不思議な冒険をする。幼い頃の母親や若い頃の曽祖父らと触れ合い、やがて妹の存在を受け入れるようになる。

 斎藤さんは「誰もが4歳であったことや、親もかつて子どもだったことを思い出させてくれる。人生の連なりや生命のループを描きました。日常の中にこうしたことが隠されていると発見してほしい」と語る。

 海外の映画祭やキャンペーンで、従来の日本のイメージを覆し、驚きの目で見られたのが、母親が外で働き、父親が家で仕事や子育てをする描写だ。斎藤さんは「細田監督は、自分たちの社会で起きている変化を表現しました」と話した。

 ブルーレイとDVDはバップから、2019年1月23日発売。


  • LINEで送る