参院選前の改憲発議困難 自民案提示は来年持ち越し

衆院憲法審査会の協議に臨む自民党の新藤義孝氏(左)と立憲民主党の山花郁夫氏=5日午後、国会

 自民党が今国会で目指した党改憲案4項目の提示が見送られ、来年1月召集の通常国会以降に持ち越されることが5日決まった。与党が野党側の要請を踏まえ、木曜を定例日とする衆院憲法審査会の6日開催を断念した。衆参両院の憲法審は今国会で一度も議論しないことになる。自民党が視野に入れてきた来年夏の参院選前の憲法改正発議は事実上困難になった。

 安倍晋三首相は先の自民党総裁選を通じ、党改憲案の今国会提示に意欲を示してきた。ただ今国会は、外国人労働者の受け入れ拡大に向けた入管難民法改正案を巡る与野党対立の激化が影響。与野党は衆参とも憲法審開催で折り合えなかった。


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