北太平洋公海のサンマ5月流通へ 近海の漁獲低迷背景に

 全国さんま棒受網漁業協同組合(全さんま)は29日、北太平洋公海で取れるサンマの自主流通規制を解除し、来年5月から国内流通を可能にすると明らかにした。これまでは8月以降に水揚げが本格化するサンマの値崩れを考慮し、冷凍保存して流通時期を遅らせていた。近海では漁獲量が低迷しており、公海のサンマを流通させて主に加工業者の需要に応える。

 北太平洋公海のサンマ漁は、2016年に禁止されたロシアの排他的経済水域(EEZ)でのサケ・マス流し網漁の代替。国が経費を補助し、16年から今年まで試験操業した。来年からは、5〜7月に国の補助がない本格操業を行う計画だ。


  • LINEで送る