第1原発5キロの県施設を初公開 「撤収せよ」白板に苦闘の跡

福島県大熊町の旧原子力センター=16日

 東京電力福島第1原発事故の際、放射線量測定の拠点だった福島県の旧原子力センター(大熊町)の内部が、事故から7年8カ月たって初めて公開された。白板には「モニタリング中止、撤収せよ」と現場職員に無線で出した指示や原発の危機的状況を示した書き込みなど苦闘の跡が残っていた。

 センターは第1原発の西約5キロにあり、2011年3月11日の地震発生翌日から14日夜に福島市に撤退するまで、線量測定に当たる職員を北は南相馬市、南はいわき市に派遣した。撤退後は閉鎖され、当時とほぼ変わらない状態で残っている。


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