16世紀末のキリシタン画か 神奈川の記念館が所蔵

 神奈川県大磯町の「沢田美喜記念館」は19日、所蔵品のキリシタンの宗教画が、キリスト教が日本に伝来した1549年から間もない16世紀末に描かれた可能性が高いことが判明したと発表した。専門家は「庶民が信仰の道具として描いたとみられる宗教画は他に確認されておらず、江戸幕府の弾圧を乗り越えて残ったのは奇跡的だ」としている。

 記念館によると、縦22センチ、長さ320センチの和紙の巻物に、墨で「受胎告知」や「受難」などイエス・キリストと聖母マリアにまつわる15の場面が描かれ、ラテン語の祈りの言葉が仮名文字で書かれている。

 同博物館の企画展で23日から一般公開される。


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