財務省、金密輸処分1・5倍に 消費税分の不正利得で

ブラジャーに入れて持ち込まれた金(財務省提供)

 財務省は14日、2017年7月から18年6月までの1年間に全国の税関が金の密輸で罰金や刑事告発といった処分をした件数が、前年の同期間の約1・5倍に当たる720件だったと発表した。税込み価格で転売し8%の消費税分をもうけようとしたとみられる。脱税額は約1・7倍の約15億円に上った。

 貿易統計上の17年(1〜12月)の日本の金の輸入量は約5トンだが、輸出量は約215トン。国内の生産量や消費量を勘案すると160トン前後が密輸で流入した可能性がある。

 金を輸出すると消費税は税関で還付される。政府は今年4月に金密輸の罰金額を引き上げる法改正をした。


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