iPS脊髄治療、慶応大が申請へ 世界初、来年実施目指す

岡野栄之・慶応大教授(本人提供)

 人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作製した神経幹細胞を移植して脊髄損傷の患者の治療を目指す慶応大の臨床研究計画を、大学の審査委員会が13日、大筋で了承した。関係者が明らかにした。学内の正式な承認手続きを経て研究チームは近く国に申請し、認められれば来年にも移植を開始する。iPS細胞を使った脊髄損傷治療は世界初。

 岡野栄之教授のチームが計画。スポーツ中のけがや交通事故などで脊髄を損傷し、運動機能や感覚が失われた患者が現れた場合、治療効果が期待できる負傷後2〜4週間の間に細胞を注射し、神経の再生を促す。対象は18歳以上の4人を想定している。


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