エゾナキウサギが冬支度、北海道 山中で餌集め

北海道鹿追町の然別湖近くの岩場に姿を見せたエゾナキウサギ。厳しい冬に備えて、たくさんの餌を頬張っていた=30日

 北海道鹿追町の然別湖近くで、準絶滅危惧種のエゾナキウサギが厳しい冬に備えて餌集めに駆け回っている。日本での生息は北海道の山中に限られ、愛らしい姿を見ようとカメラを持って訪れる人もいた。

 30日朝、雪がうっすら積もった岩場に「ピィ、ピィ」という鳴き声が響き、体長15センチほどのナキウサギ数匹が姿を見せた。冬眠しないため、冬の間の餌を岩陰のすみかにため込む。木の実や枝を口にくわえ、時折足を止めて遠くを見つめるようなしぐさを見せた。

 本格的な冬が訪れると、すみかにこもって春を待つ。写真を撮りに来た帯広市の宮沢龍彦さん(66)は「走る姿が愛らしい」と話した。


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