慶大、提供精子での治療停止了承 国にルール求める

 慶応大病院の有識者会議は30日までに、第三者の提供精子を使った不妊治療の新規患者の予約受け付けを停止する方針を了承した。生まれた子どもに遺伝上の親を知る権利を認める動きが世界的に広がっていることを告知するようにしてから、提供者が減ったため。

 子どもに提供者を知らせると、2人の父親が存在するという問題が生じる。一病院では解決できないとして今後、国や学会にルール作りを求める。法務省は今月、第三者が関わる不妊治療で生まれた子の法的地位を考える研究会を開始した。

 提供精子による不妊治療は「非配偶者間人工授精(AID)」と呼ばれる。


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